天使のくれた時間
あらすじ
13年前、「ロンドン行きは考え直して」と反対する恋人のケイトと別れ、仕事で成功するためにロンドン留学に旅立ったジャック。13年後、ジャックはニューヨークのウォール街で成功し、大手金融会社社長として優雅な独身生活を満喫していた。クリスマスイヴを一人で過ごす彼は、立ち寄ったスーパーで不思議な黒人青年と出会う。その夜、豪華な高層マンションの自宅で眠りに入った彼は、見知らぬ庶民的な家のベッドにで目を覚ました。隣には13年前に別れたはずのケイトが寝ており、そして2人の子供までがいて…。
登場人物
ジャック…大手金融会社社長。夢?の世界ではタイヤ販売業をしている
ケイト…有能弁護士。夢?の世界では金銭を貰わない弁護士
アーニー…ジャックとケイトの娘。おしゃま。
一言コメント:お金で買えないものってあるよね
感想(ネタバレ注意)
「もし、あの時あの選択をしていたら」という誰でも一度は思い浮かべる事を経験出来ちゃうファンタジー映画です。
お金はあるがどこか空虚な人生とお金はないが家族がいてささやかな幸せがある平凡な人生、どちらを選びますかという事ですね。
現実のジャックは前者を選んだわけですが、後者を選んだ人生を経験していく事になります。
一度お金がある贅沢な生活を経験しちゃうと、お金のない平凡な人生なんて退屈なんだろうなと思う。
実際ジャックも最初は嫌々送っていた平凡な人生ですが、徐々にその生活に順応していきます。
しかし、突然現実世界で自分が勤めていた大手金融会社の役員になれるという幸福が訪れます。
「これで家族が贅沢な幸せを送れる!」と喜んでケイトにその事を使えた時のケイトの返事は、お決まりなんですが結構心にきましたね。
「平凡でもこの家で家族で暮らして、いつか年をとって孫がこの家に訪ねてくる、それが幸せ」みたいな事を言うんです。
たしかにお金があれば間違いなく幸せになれます。
しかし、お金がなかったら幸せになれないかというと、それは違いますよね。
それにジャックが気付いたのは現実世界に戻らなきゃいけなくなった時でした。
目が覚めると家族がいた暖かい部屋ではなく、寒い部屋で一人、というのはキツイでしょうね。
お金がある生活と一緒で、一度家族がいる生活を経験しちゃうとその落差に耐えられないのはよくわかります。
現実世界のケイトはパリ支店を任せられるほどの有能弁護士になっていました。
パリに行こうと空港にいるケイトに対するジャックの数々、あれ映画だから許されるようなものですよね(笑)
現実で、何年も前に別れた男が空港まで来て口説いてきたら、なんだコイツって絶対に不審に思います(笑)
最後は二人で喫茶店で話をしているところで〆ですが、その後が凄く気になりますね。
ちゃんと可愛い二人が誕生する未来になったのか、ジャックとケイトは「平凡だけど幸福な人生」を選んだのか。
それにしても、ニコラス・ケイジはかっこいい二枚目な役よりも、どこか情けない三枚目役のが似合うなあ。この映画の彼、好きですね。
あとは娘のアーニーちゃんが可愛かった。妙におしゃまでパパが別人ってすぐに気付くも素直にジャックを受け入れてフォローする役目もよかったです。
よくあるファンタジー映画ですが、どこかほっこり出来る素敵な映画です。
見ても損はないですよ!
個人的点数:64点
(ニコラス・ケイジのどこか情けない姿に注目!)