映画感想ライブラリー

文才ない人間が人気作からB級まで映画を見た感想を書くブログ※辛口注意

地球が静止する日

 

 

あらすじ

ある夜、プリンストン大学で教諭をする地球外生物学者、ヘレン・ベンソン博士の自宅にアメリカ政府のエージェントが突然やってきた。

ヘレンが強制的に連れてこられた場所には、核物理学・天文学・地質学などの科学者が大勢集められていた。

そこで、小惑星がすさまじい速度でマンハッタンへと迫っていることを知る。

そして、小惑星が物体が地上に達するはずの瞬間、そこに落ちてきたのは眩い光を放つ巨大な球体と人間のような生命体、そして謎の大きなロボットだった…。

 

 

登場人物

クラトゥ…強大な球体から出現した謎の生命体

ヘレン地球外生物学者

ジェイコブ…ヘレンの義理の息子

ジャクソン国防長官…アメリカ政府の国防長官。事実上の最高責任者

 

一言コメント:人間だって頑張っているんだよ

 

感想(ネタバレ注意)

最初の勢いがピークで後は急失速して尻しぼみになった、そんなイメージの映画です。
最初は本当によかったんですよ。
ヘレンの家にアメリカ政府のエージェントが来て、意味が分からないまま連れてかれる時は本当にワクワクしました。
その後、連れてかれた施設でもうすぐ隕石が地球に落下する!と言われた時はどうなっちゃうの!?とドキドキしました。
そして、結果的に謎の小惑星が地球に不時着したあたりが最大の盛り上がりでしたね。
人間みたいな生き物(キアヌ・リーブス)と赤い目っぽいのがついてる変な生き物(ゴートと言うらしい)が出てきて、こいつらと地球の人間が戦うのか?と思って期待していました。
しかし、その後は特に激しいドンパチをする事はなく(ゴート相手にちょこっとありましたが)、キアヌ演じるクラトゥとヘレンとそのおまけとで逃避行が始まったり、実は他にも宇宙人が潜伏してたんだよ~みたいになって「アレ?」となりました。
結局クラトゥは「地球に住む他の生物や地球には人間って害だからお前ら滅ぼすわ」という理由で地球に来てたわけですが、地球に住む他の生物に滅ぼされるならまだしも、なぜ何の関係もない宇宙人に滅ぼされなければならないのか。
確かに人間は好き勝手している事もありますが、「何十年も観察したけどお前ら変わらなかったじゃん」と何故部外者に上から目線で言われなければならないのか。

あと、ヘレンの義理の息子(亡くなった旦那の連れ子)にものすごくイライラしました。

お父さんが亡くなって悲しいのはわかりますが、ヘレンに一々突っかかったりお父さんを生き返らす事をクラトゥに頼んで拒否されてふてくされたり、

我儘過ぎて見てて不快に思うレベルでした。

最後、ヘレンとジェイコブは和解しますが素直に良かったねと思えませんでしたね。

もうちょっと可愛げがある描写は出来なかったんでしょうか。

最後は人間の可能性を認めてクラトゥが人間を襲うナノマシンを止めて〆でしたが、結局クラトゥは人間全体を認めたわけじゃなく、ヘレンとジェイコブに感情移入しちゃって二人を殺したくなくて止めたようにしか見えなかったです。

まあ、それもある意味「人間の可能性」ですけど。

やってる事は壮大で凄かったけど結局ジェイコブ(義息子)とクラトゥ(宇宙人)にヘレン(人間&ママ)が振り回されただけ、そんな感じの映画です。

材料は良かったから脚本家が上手く調理すれば間違いなく名作になれたのに。

 

個人的点数:55点

ナノマシンが人間や建物を襲う姿は必見!)