きっと、星のせいじゃない。
あらすじ
ヘイゼル・グレース・ランカスターは甲状腺がんを患い、肺にも転移してしまった為、酸素ボンベが手放せない。
ヘイゼルの母親であるフラニーは友人がいない娘の為に、がん患者の支援団体に娘を連れだし、その集まりで、ヘイゼルは骨肉腫で足を失った男の子、オーガスタスと出会った。
親しくなったオーガスタスとヘイゼルは、お互いのおすすめの小説を紹介し合う。
ヘイゼルはオーガスタスに癌を患っている少女を主人公にしたヴァン・ホーテン作の『An Imperial Affliction』を薦めた。
数週間後、オーガスタスはヘイゼルにヴァン・ホーテンのアシスタントであったルドウィグの足取りをつかみ、彼女を通してヴァン・ホーテンとEメールのやり取りを始めたと伝える…。
登場人物
ヘイゼル…肺がんのため、酸素ボンベが手放せない。知的だが皮肉屋
オーガスタス…骨肉腫により片足がない。明るく優しい
ヴァン・ホーテン…ヘイゼルの好きな本の作者
フラニー…娘想いの母親
一言コメント:若いっていいよね
感想(ネタバレ注意)
『ファミリー・ツリー』や『ダイバージェント』で注目されてる若手女優シェイリーン・ウッドリー主演の恋愛映画です。
病気が絡む恋愛物としては王道中の王道って感じなんですが、厳しい言い方をするとオリジナリティもない平凡なストーリーでした。
物語の展開が常にこちらの予想通りなんですよね。
ヘイゼルとオーガスタスがヴァン・ホーテンに会いに行けるぜ!ってなった時、絶対どっちかの病気が悪化するんだろうなと思ったら案の定だし。
その後も常に予想できた通りのストーリーで、もうちょっと他の映画との違いを見せてほしかったな、と。
せっかくシェイリーンやオーガスタス役のアンセル・エルゴート等若手の俳優が素晴らしい熱演をしていたので、なおさらそう思いました。
ただ、病気が関わる恋愛映画としては本当に王道ストーリーですので、けしてつまらないわけではないです。
オーガスタスが好きなのに、自分の病気の事で恋愛関係に踏み込めないヘイゼルに切なさを感じたし、その後色々あって二人がくっついた時は素直に感動したし嬉しかったです。
その後、オーガスタスの癌が全身に転移してて末期状態だとわかった時はやっぱりなという気持ちがありつつも、やっぱり悲しかった。
アイザックを振った恋人の家に3人で卵を投げに行くところは青春が感じられて結構好きなシーンです。
この手の青い行動って若い時にしか出来ませんよね(笑)。
というかアイザックはがん患者の支援団体の集まりで「もうすぐ盲目になるけど俺には素晴らしい親友とラブラブな恋人がいるんだぜ」と自慢してたのに、そのすぐ後に恋人に振られてたのはさすがにネタかギャグかと(笑)。
まあ彼女の「盲目になるアイザックを支えきれない」的な答えは責められないですよね。
障がい者と付き合うっていうのはそれなりの覚悟が必要な事で、それを若いアイザックの彼女に持てというのは酷な話です。
勿論、それは彼女側の話で、アイザックにしてみたら自分が一番辛い時に捨てた女ですから、恨むのも仕方ないですが。
大人になれば彼女の言い分も理解できるようになるんですけどね。
オーガスタスの生前葬は正直狙い過ぎてるかな?と感じられましたが、若い時はこういう事するよねって事で。
ただ、「私達の恋愛は、私達の死と共に終わります」みたいなヘイゼルの言葉にはちょっと切なくなりましたね。
ヘイゼルはオーガスタスの死にショックを受け、悲しんでいましたがそれでも心のどこかで「自分もすぐにオーガスタスのいる場所に行くよ」と思っていたんでしょうね。
それが本人達にとって嬉しい事なのか、悲しい事なのかはわかりませんが。
後、地味に気になったのはアイザックの今後。
親友も恋人も視力も失ってしまった彼の今後が気になりますね。
不幸が一気に押し寄せてきて、彼の今後が非常に心配です(笑)。
全体としては王道の青春恋愛ストーリーですので、恋愛ものや青春ものが好きな人は間違いなく満足できる映画だと思います。
また、期待の若手シェイリーン・ウッドリーの素晴らしい演技には目を見張るものがありますよ。
個人的点数:50点
(終焉が見えている若い二人の切ない恋愛に注目!)