インデペンデンス・デイ
あらすじ
アメリカ独立記念日を控えた7月2日、直径24kmにも及ぶ円盤型の宇宙船(シティ・デストロイヤー)がニューヨーク、ワシントンD.Cなどアメリカや世界中の大都市上空に出現した。
混乱に陥る中、ホイットモア大統領率いるアメリカ政府は国民の不安を鎮めるべく、宇宙人との交信を試みるが、ケーブルテレビの技師デイヴィッドは衛星通信にノイズとして隠されていた信号が宇宙人同士の攻撃指令であることを察知する。
デイヴィッドは離婚した妻でホワイトハウス首席報道官コニーの助力を得てホイットモアと会見し、それを伝えるも、アメリカ政府が彼らが侵略者であることを理解した時には既に遅く、宇宙船の主砲により主要な大都市は破壊され、廃墟と化してしまう…。
登場人物
デイヴィッド・レヴィンソン…MITを卒業した天才エンジニアで、現在はニューヨークのケーブルテレビ放送局で働いている
トーマス・J・ホイットモア大統領…アメリカ合衆国大統領。元戦闘機パイロットで、湾岸戦争の英雄
ラッセル・ケイス…ベトナム戦争ではパイロットだったが、現在は酒浸りの日々で子供にも呆れられる
コンスタンス・スパノ…ホワイトハウス主席報道官。デイヴィッドの元妻
ジャスミン・ダブロウ…スティーブンの恋人。息子がいる
一言コメント:エイリアンって生身だと意外と弱いもんです
感想(ネタバレ注意)
ウィル・スミスも出演している大作SF映画です。
おもしろかったですよ。
おもしろかったんですが、なんでしょう…無難な作りなんですよね。
こっちが驚くような描写や展開が少ないというか、「ここ驚くシーンですよ」「ここ感動シーンですよ」と製作側が決めてたシーンでこっちも驚いたり感動したりするだけで、そこに衝撃も興奮も特にしないんですよね。
その感動シーンも映画ではよくある死地に向かう人間と家族との別れなどなので、特に目新しさもなく。
ストーリーも無難ですが悪くない出来ですし、CGも当時としては破格の良さだったと思います。
それでもおもしろかったんですがそれだけ、というイメージが強いです。
それでもストーリー部分を褒めるとするなら、主役が4人いるということでしょうか。
やれば出来る人間なのに欲を持たないせいで妻にも逃げられたデイヴィッド、低支持率にあえぎ、妻を亡くしながらも人類生存の道をなんとか模索するトーマス大統領、宇宙飛行士を夢見ながらも恋人との結婚に踏み切れないスティーブン大尉、酒浸りの生活で子供に見捨てられながらも名誉回復を目指すラッセル、この映画はこの4人がどん底から這い上がる映画でもあるんですね。
特にラッセルは最後の最後で自爆をして宇宙船を破壊するという大仕事をやってのけるほどの大活躍ぶりです。
正直一斉反撃前のそれぞれの家族とのアレコレはなんとも思わなかったんですが、ラッセルの自爆シーンはちょっと切ない気持ちになりましたね。
あと一斉反撃前のトーマス大統領の演説!あれもよかったです。
「今日を地球の独立記念日にしよう!(裏覚え)」は見てるこっちも高揚したし本当にかっこよかったですね。
年齢も立場も違う4人が家族や名誉などそれぞれの目的の為に死地に赴き戦うのはお決まりでもやはり胸にグッときますね。
この4人の物語という点では本当に素晴らしかったんではないでしょうか。
そして肝心の「人間の敵」エイリアンなんですが、かの名作映画「エイリアン」のあのグロくも完成された姿を見ているからでしょうか、なんか微妙…。
最初に見た感想は「なんだこれ?」でした。
特に衝撃を受けることもなかったですね。
まあ頭を真ん中から切ったシーンとかは中々グロかったですが。
というか全体的に生身のエイリアン弱すぎない?
スティーブンのパンチ一発で沈んだし銃弾も普通に効くみたいだし、なんか怖さを感じられなかった。
映画界は「エイリアン」や「プレデター」などの強くてヤバい奴ばかりが多いイメージだからそう感じられるだけかな。
よくあれで今まで色んな星を滅ぼして資源を奪ってこれたなと。
化学力が半端ないらしいからその力のおかげですかね。
ラストはラッセルの自爆によって宇宙船撃破、敵の全線基地に潜入してたデイヴィッドとスティーブンもギリギリのところで無事脱出、敵の倒し方がわかった地球側が反撃を開始して見事な大団円を迎えるわけなんですが、このラストは未来を感じられて希望が持ててとてもよかったんですが、
続編いらなくね?
この大団円をなかったことにしてまで続編作る必要ありますかね?
私はこのラストは素晴らしいと思っていますので、続編と聞いてう~ん…となってしまいました。
ラッセルの命がけの行動も意味なし?
続編のストーリーは詳しく知りませんが、今作にも登場したスティーブン大尉の息子やトーマス大統領の娘が主役と聞いてちょっと興味はわきましたが。
この素晴らしいラストを台無しにしない続編になることを願っています。
余談ですが、この映画(1996年)を見た後、「新アリゲーター 新種襲来」(2013年)や「アナコンダVS殺人クロコダイル」(2015年)のCGを見ると、B級映画って本当に予算がないんだなあ…とちょっと悲しくなったり。
少ない予算でおもしろ映画を作ってくれる製作陣は本当に凄いですね(ダメ映画も多いですが、そこはご愛敬)
個人的点数:65点
(ラッセルの命がけの名誉回復に注目!)