ザ・サンド
あらすじ
前夜のビーチパーティの翌日、二日酔いの若者グループは太陽の鋭い日差しで起きた。
目を覚ましたグループの一人のメンバーが砂浜に降りた瞬間、地中から現れる無数の触手に体を吸いつかれ、無残に切り刻まれ、血の塊となって地面に沈んでしまう。
ビーチそのものが肉食性の怪物と化していたのだった。
ありえない事態にとまどいながらも生き残った6名の男女は、砂浜に体を触れないように、故障した車、監視塔、サーフボードを駆使して、砂浜からの脱出を図るが……。
登場人物
ケイリー…彼氏のジョナの浮気に悩む。監視塔にいる
ジョナ…ケイリーの彼氏。シャンダと浮気した。車にいる
ミッチ…ケイリーに好意を持ち、悩むケイリーの相談に乗る。監視塔にいる
シャンダ…ジョナと浮気してケイリーと不仲。車にいる
ギルバート…目を覚ますとドラム缶の中にいた
ロニー…ケイリー&シャンダの友人。車にいる
一言コメント:ピンチの時でも喧嘩するなよ…
感想(ネタバレ注意)
酔っぱらってたギルバートが見つけてきた物体が実は卵で、孵化したそいつが砂に潜んでいて若者たちが襲われるというパニック映画です。
もうね、とにかく絵面が地味!
B級だから仕方ないですけど、基本的に砂浜とそこにある監視塔、車2台にベンチとドラム缶に入った人間が全てで、その風景がずっと続くので地味。
出てくる人間も基本6人しかいないんだけど、その6人も美男美女じゃなくどこにでもいる若者って感じでつまらないです。
そしてパニック映画には重大なモンスターの存在!これもまた地味!
基本的に人間を襲うモンスターは「砂」なんですよ。
砂の中に何か潜んでるみたいですけど、人間を物理的に襲ってるのは砂!とたまに触手。
当然、砂が相手ですから派手な殺されのシーンとかもなく人間の襲われ方も死に方も地味。
何をやってもひたすら地味というある意味画期的な映画です。
作ってるスタッフもそれを感じていたのか人間の死に方にバリエーションをつけていましたが、それでもやはり地味でした。
そして、モンスターも人間も地味なのに、そこに恋愛のいざこざを入れてくるという酷い始末。
ジョナとシャンダが浮気してそれに傷ついたケイリーがミッチといい感じでそれにジョナがムカついているという関係なのですが、その揉め事をピンチでも引っ張るという「ストレージ24」みたいな誰得な事をやっていました。
サーフボードに乗れば砂に襲われないかも?と思ったジョナがサーフボードに乗ってベンチに移ろうとする寸前、ジョナが「傷つけてごめん、やっぱりお前が好きだ」ケイリー「私も」とか唐突にやったり、どんどん人間が死んでいって協力しなきゃいけない場面でケイリーが唐突にシャンダにビンタしたり二人で言い合いしたり、ロニーが「それ今すること?」と突っ込んでいましたが、全体的にそんな場面で恋愛のいざこざを持ち込むなよ…的なシーンが多すぎました。
後はミッチの死に方!
車にいるシャンダにタオルを投げてもらう→それを上手く受け取れず砂浜に落下→そのまま死ぬってあまりにまぬけで適当&酷すぎてもう少しなんとかならなかったんですか。
ケイリー達を襲う砂のモンスターも、最初は砂浜に降りてきた人間だけを襲ってたのにしびれをきらしたのかその内デカイ触手で無差別に襲うようになったり、その触手が夜になると人間に居場所をわかりやすいようにわざわざ光ってくれる便利使用だったり、突っ込みどころ満載なんですよ。
結局触手だけでどんな姿だったか最後までわからなかったし、モンスターの姿がわからないのでこっちもイマイチ盛り上がれないというか、怖がり切れない感じです。
この手の映画のメインってモンスターなんだから、これはもう少し頑張ってほしかった。
砂が襲うという設定でも、まだ色々やりようがあったんじゃないかな。
モンスターも主役の人間達も襲い方も死に方も盛り上がり方もすべて地味というある意味奇跡みたいな映画。
B級映画好きとしては見ても損はないかも。
個人的点数:35点
(ピンチの時でもこだわり続けるアホみたいな恋愛関係の行方に注目!)