バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
あらすじ
リーガン・トムソンは落ち目のハリウッド俳優であった。かつては『バードマン』という3本のヒーロー映画で主役のバードマンを演じ数十億ドルの興行収入を稼ぐほどのスター俳優だったが、それ以降ヒットに恵まれず、20年以上が経過していた。
60代となり、家庭でも失敗したリーガンは『かつてバードマンを演じた俳優』として惨めな生活を送っていたリーガンは、再起を賭けてかつて俳優になることを決意したきっかけでもある短編小説を舞台向けに脚色し、自ら演出と主演を務めることにした。
数々の問題を抱えて苦悩するも、本公演前のプレビュー公演に向けて奮闘するリーガンだが…。
登場人物
リーガン・トムソン…落ち目の俳優。再起を賭けて舞台に挑む
サマンサ(サム)…過去に薬物依存症だったリーガンの娘で現在は付き人
マイク…ブロードウェイの有名俳優
レズリー…ブロードウェイの舞台に初出演する女優。マイクの恋人
ローラ…リーガンの恋人で女優
ジェイク…リーガンの親友でプロデューサー。弁護士でもある
シルヴィア…サムの母親でリーガンの元妻
一言コメント:舞台の裏では案外人間関係って乱れてるもんなんだね
感想(ネタバレ注意)
アカデミー作品賞等、数々の賞を獲得した作品です。
私の率直な感想としては期待外れといった感じ。
アカデミー賞を獲ったという事で凄く期待していたんですね。しかし、どうやら私には合わない映画だったようで、アカデミーが好きそうな映画だなとは感じましたが名作とは思いませんでした。
これ、落ち目俳優だったリーガンがどん底から這い上がるカタルシス映画ではありません。
再起を賭けたリーガンの舞台が無事公演されるまでの日々を描いている映画なのですが、ある意味リーガンは日の目を見ますがカタルシス映画だと思ってみない方がいいです。
この映画を見てまず思ったのはマイクっていくらなんでも屑過ぎじゃね?ということ。
恋人やリーガンが俳優生命を賭けて舞台に挑んでいるってわかってるのに、舞台本番でレズリーをヤろうとしたり勝手に日焼けマシンを頼んだりとにかくワガママ放題で見てて不快なレベル。
しかも、最後まで名誉挽回なく終わるという。
あの屑さでよく売れっ子舞台俳優になれたな、と不思議に思うレベル。
そんなマイクとパパが必死に演技してる舞台の真上でヤっちゃうサムもどうなん。
父親に対して思うとこはあるにしても凄い行動だよね(笑)
この舞台、関係者の恋愛事情が凄いよね
リーガンとローラ、マイクとレズリーが恋人というのが初期の関係なんだけど、この舞台が公開されるまでに、マイクとレズリーが別れてリーガンと元妻シルヴィアが良い雰囲気になって、マイクとエマはヤッちゃうしローラとレズリーが女同士でキスしちゃうしで乱れすぎでしょ(笑)
舞台ってどの国でもみんなそうなんですかね?これは映画だからかな(笑)
肝心のストーリーも、見ている時は先が気になってしょうがなかったんだけど、見終わった後はこれがアカデミー賞?と思ってしまう内容。
今のハリウッドを色々皮肉ってるのはよかったですけどね。
アメコミヒーローを演じれるうちはいいけど、その映画が終わったら誰も注目してくれなくなるよとか。
批評家は俳優やスタッフの好き嫌いで批評してるとか。
ヒーローを演じるには年齢取り過ぎてる?なら整形しろよとハリウッドに蔓延するボトックス等の若作りを暗に表してたり。
その辺は本当に良かったんですけど、全体的にはそこまで優れた作品とは思わなかったですね。
ラストは映画ファンが色々議論しそうだなと思ったものの、自分はなにコレ?意味わからんと感じましたね。
ああいう「今後はみなさんが好きなだけ議論してください」っていうエンド、嫌いじゃないですけどこの映画に関していえばちゃんと最後まで描けよと。
色々な問題投げっぱなしじゃねーかよと。
このラストがもっと違っていたら、私はこの映画にもっと好感を持ってたかもしれないです。
アカデミーが好きそうな作品だというのは理解できます。しかし、この年にはもっと他に優れた作品があったんじゃないの?と私は感じました。
全体的に辛口気味になりましたが、BGMというか音響関係はよかったです。
特に要所で使われるドラム音!疾走感?というか緊迫感?なんといえばいいんでしょう、とにかく見てる方も思わず焦ったり盛り上がったりしちゃうあの効果音はこの映画で一番印象に残りましたね。
本作は基本的に人を選ぶ映画だと思います。
私はダメでしたがこの作品を最高だと感じる人も多いと思うので、このメチャクチャな(笑)感想を見て敬遠せずにぜひ一度見てみてはいかがでしょう。
個人的点数:50点
(マイクの屑な行動の数々にイライラしないでね!)