ランド・オブ・ザ・デッド
あらすじ
ゾンビが地球上に蔓延するようになった近未来。
生き残った人々は、三方を川に囲まれた島に防御フェンスを敷いて町を築き、高層ビルに暮らす富裕層とスラムに住む貧民に別れて暮らしていた。
物資調達部隊の傭兵隊長ライリーは町を牛耳る権力者のカウフマンから、ライリーの部下であるチョロが装甲車デッド・リコニング号を乗っ取り、町の爆破を予告したと伝えられる。
ライリーは裏切ったチョロの殺害に向かうが、同じ頃自我を持つゾンビ、ビッグ・ダディに率いられたゾンビ達が町を目指して川を渡りつつあった。
登場人物
ライリー…デッド・リコニング号の設計者で傭兵部隊のリーダー
チョロ…富裕層が暮らすフィドラーズグリーンでの暮らしを夢見るライリーの部下
チャーリー…顔に火傷を負っている。ライリーに付き従う純粋な男
スラック…ゾンビに襲われそうなところをライリーに救われて惚れる
カウフマン…ライリー達を雇う街の支配者
一言コメント:ゾンビにも穏やかな生活を送る権利はあるよね
感想(ネタバレ注意)
ジョージ・A・ロメロ監督によるゾンビ映画です。
まあ、おもしろかったかな。
簡単にストーリーを説明しますと。
ゾンビ達は平和に暮らしていました。
毎日体を揺らしたりその辺をふらふら散歩したり。時にはちょっとしたお仕事をすることも。一日の終わりには花火をみんなで見て幸せな気分になったり。
そんな穏やかな毎日を過ごしていました。
しかし、そんな平和な日常をブチ壊す奴らが現れたのです!その名はニンゲン!
ニンゲンはゾンビ達が暮らす場所に土足で踏みいり、食料を盗んだり時には暴行をしたりして、まるでヤ〇ザのような行動を取り続けました。
さすがにこのニンゲンの傍若無人ぶりに、普段は温厚なゾンビも怒りました。
自分達を虐げ続けるニンゲンへの復讐を決心します。
ビックダディをリーダーに、ニンゲンが住む場所への進撃を開始しました。
普段は苦手な集団行動が出来るようになったり、水がちょっぴり苦手でしたが泳いで向こうまで渡れるようになったり、銃や刃物などを使うのが苦手だったのに銃や刃物で相手を殺すことを覚えたりと驚きべき成長を遂げて人間の街を進撃していきます。
まだまだ走る事は出来ませんが、それもその内覚える事でしょう。
そして最終的に自分達を虐げていたニンゲンのボス・カウフマンを倒すことに成功します。
何人かのニンゲンは逃がしてしまいましたが、きっと大丈夫。悪いニンゲンのボスを倒すという大きな目標を達することが出来たのだから。
ゾンビ達はこれからも、ニンゲン相手にあくなき戦いを続ける事でしょう。
完
冗談じゃなく、これがこの映画のストーリーです。
貧乏な人間を駒扱いする金持ちVS裕福な暮らしを夢見るスラムの住人VS人間に虐げられたゾンビの三つ巴がこの映画の全てです。
裕福な暮らしを夢見ていたチョロはゾンビに対して暴走族ばりの傍若無人ぶりを発揮して人間への憎悪が芽生えるきっかけになるし、そのチョロを金持ちのカウフマンは利用するだけ利用してポイだし。
つーか、人間が好き放題しなければゾンビが人間に復讐することも無かったのにっていう。
ゾンビは毎日フラフラしてはたまに花火を見る生活に満足していたのに、それをぶち壊したのが人間だったわけでなんていうか自業自得だし。
今までのただ怖いだけのゾンビ映画と違って、人間のエゴとか、ゾンビが単純な加害者じゃなく被害者的な側面で描いたとか、新しいゾンビ映画を見た感じがしてとても面白かったです。
ただ一つ不満。主要キャラが全然死ななすぎ
ゾンビ映画といえば人間がどんどん死んでいくのが売りなんですが、この映画は人間自体はどんどん死んでいきますが主要キャラは全然死なないです。
主要キャラで死んだのはチョロとカウフマンくらいで、ヒロインのスラックはまだしもフラグ立ってたチャーリーすら死ななかったです。
もうちょっと色んな人間がゾンビに襲われてたらもっと面白かったのに。
不満はこれくらいで、全体的にはおもしろかったですね。
いつの間にかライリーにベタ惚れになってたスラックは可愛いと思います。
個人的点数:71点
(チョロの切ない死に様に注目!)