フラワーショウ!
あらすじ
アイルランドの田舎で育ったメアリーは、「自分のデザインした庭で世界を変えたい!」という夢を叶えるため有名なガーデンデザイナー、シャーロットのアシスタントとして働き始める。
しかし、シャーロットにデザインノートを盗まれた挙句クビになってしまう。
どん底のメアリーは、世界中が注目する「チェルシー・フラワーショー」でトップを獲る事を思いつく。
果たして、コネもお金も経験もないメアリーが、チェルシー・フラワーショーで金メダルを獲得する事は出来るのか…。
登場人物
クリスティ…植物学者
シャーロット…有名なガーデンデザイナーで田舎から出てきたメアリーを雇う
一言コメント:感想新年一発目!
感想(ネタバレ注意)
実在の人物、メアリー・レイノルズの伝記映画です。
これ、見る人によって凄い評価が分かれる映画だと思う。
この映画は、大きく分けて4つのパートに分かれるんです。
メアリーが夢の為にシャーロットの下で働くも、裏切られる「起」。
どん底のメアリーがフラワーショウ目指して頑張る「承」。
海外に行ったクリスティをメアリーが追う「転」。
フラワーショウの準備から結果までの「結」。
この中で、正直「転」の部分がちょっとなあ~と思った。
メアリーはフラワーショウで勝つためにクリスティが必要だからと海外に行った彼を追うんですよ。
それで、海外で生活する内に彼の自然に対する考えやらを知って彼と信頼関係が作られていくんですが、正直長すぎる。
メアリーは何故か最初に見た時からクリスティに惚れてたっぽくて、この時クリスティを追って行ったのも、ガーデンショウの為じゃなく、クリスティが好きだからとしか思えなかったんだよね。
正直、この映画のクリスティ部分ってあんまりいらないと思う。
実話に忠実なのかもしれませんが、クリスティ関連はもう少し抑えても良かったのでは?
クリスティとメアリーを見てると、どうしても「恋に現を抜かす前にフラワーショウに集中しろよ!」と思ってしまう。
奥の手を使ってまでエントリーして、8枠しかない出場権をゲットしたのに、クリスティとチューしたりイチャイチャしてる暇あるのかと。
二人の関係は本当なのかもしれないけど、恋愛描写は極力抑えた方が良かったと思う。
視聴者が見たいのは「メアリーの成功物語」なんですよ。
でもクリスティとの関係がピックアップされすぎてるせいで「メアリーが彼氏も栄誉もゲットした物語」になってる。
はっきりいって、この手の映画の恋愛描写はあまりいらないと思うんだよね。
私は過去に同じ女性の実話映画である「わたしに会うまでの1600キロ」を絶賛しましたが、この映画の良い部分の一つに、恋愛描写がほとんどないという事があげられます。
主人公が男と一夜を共にしちゃったという事はありましたが、ガッツリした恋愛描写は控えめでした。
そのおかげで、見る側は主人公の心の移り変わりや綺麗な風景に集中できたんです。
しかし今作は、主人公の成功物語と共にクリスティとメアリーの関係が副題になってる感じがする。
そうなると、主人公の成功部分に集中できなくなっちゃうんだよね。
ただのよくある映画になる。
ただし、これは実在のメアリー・レイノルズを知らず、あくまでも映画として見てる私のような人はそう思うってだけで、メアリー・レイノルズを知っていて彼女の真実を知りたいという人には、良い映画になると思う。
そういう意味でも非常に評価が分かれる映画だと思います。
文句ばかり述べましたが、最後にメアリーが優勝するシーンはわかってても感動したし、悪役のシャーロットも完全に悪い奴じゃないのも良かったです。
チャールズ皇太子がフラワーショウに出場しているのには驚きました(笑)。
全体としては、評価が分かれる映画、そして私の評価は良くない方だという事だけは伝えて、感想を終わりたいと思います。
個人的点数:42点
(いい人過ぎるメアリーの親友に注目!)