ドント・ブリーズ
あらすじ
男を連れ込むような母親の元から逃げ出し、妹とカリフォルニアへ行く事を夢見るロッキー。
ロッキーは、彼氏のマネーと父親が警備会社で働くアレックスと一緒に強盗をしながらお金を稼いでいた。
ある時、マネーが大金を持っている盲目の元軍人の家に強盗する事を提案する。
早く母親から逃げたいロッキーは、大金に釣られ盲目の老人の家に強盗する事を決めるが…。
登場人物
ロッキー…屑な母親の元から逃げたいと思っている
アレックス…父親は警備会社勤務。ロッキーが好き
マネー…ロッキーの彼氏
盲目老人…元軍人。娘の交通事故による示談金があるという噂だが…
一言コメント:老人だからと甘く見ちゃいけません!
感想(ネタバレ注意)
気軽な気持ちで強盗しようとしたら、そこの家に住む老人がヤバい奴で…という映画です。
なんていうか老人と若者達の戦いは面白かったですね。
若者3人は最初相手が盲目で老人だから、まあ調子乗ってたんですよね。
「こんな奴、見つかっても盲目だから顔バレしないし、反撃してきても簡単に倒せるだろ(笑)」みたいな感じで。
だけど、老人側は腐っても元軍人なんですよね。
相手が本気かどうか気配でわかる。
銃を向けてもビビッて本気で撃つ気がなかったマネーの気持ちを感づいて、襲い掛かってあっさり殺しちゃったり。
その後も気配と音だけでロッキーとアレックスを追跡する老人は、本当に凄くて怖かった。
個人的に凄い良かったと思ったのは、地下室での攻防。
ただでさえ薄暗い地下室を、老人はブレーカーを落とす事によって完全に真っ暗にしてしまうんです。
それによって、普段から暗闇の中で過ごし、家の中にも詳しい老人が圧倒的に有利になるわけです。
暗闇の中、アレックスが老人に捕まってしまった時は最高潮にハラハラして盛り上がりましたね、個人的に。
その後、色々あった末の「音」を使ったロッキーの反撃は本当に見事だなと。
全体的に盲目老人という設定をフルに生かしたようなストーリーになっていて、さすがサム・ライミ製作だなと感心してしまいました。
ただ、一つだけ気になった事が。
登場人物の誰にも感情移入出来ないのはどうかなと。
最初は、調子乗った若者3人を弱者だと思っていた盲目老人がどんどんぶちのめしてく、爽快ストーリーだと思っていたんですよ。
でもそんな事はなくて、実際は盲目老人の方がよりヤバい奴だったという。
しかもその「ヤバさ」がドン引きレベルのもので、中盤あたりから若者にも老人にも感情移入出来なかったですね。
ただただ屑同士の争いを見ていただけという。
後、何でそんなに簡単に女性が監禁できたのかも気になりました。
普通、女性が失踪したとしたら親は心配しますよね?
それで、明らかに過去に色々あった盲目老人が怪しいと疑われてもおかしくはないのに。
普通に結構な長期間?監禁できていたのは気になりましたね。
その辺、少し雑だったかなと。
ただ、若者3人VS盲目老人の戦いは普通に面白かったし、全体的には満足出来ました。
ラストも、ロッキーと盲目老人、お互いに「秘密」を抱えているから、真実を暴露せずに生きていかなければいけないみたいな、痛み分けみたいな終わり方も良かったです。
スリラー映画好きなら、見ても損はない映画ではないでしょうか。
個人的点数:73点
(ロッキーの、ラストの大反撃に注目!)