ワンダーウーマン
あらすじ
アマゾン族の女性だけが住む島セミッシラ。
そこの王女ダイアナは、史上最強の戦士で叔母のアンティオペから戦いの全てを教わっていた。
そうしてダイアナがアンティオペに負けず劣らずの戦士になった頃、外の世界からスティーブ・トレバーがやってくる。
そして、トレバーから外では戦争が起きている事をいったダイアナは、戦争を起こしてる元凶、神のアレスを倒す為、セミッシラを旅立つのだった…。
登場人物
ダイアナ…アマゾンの女王ヒッポリタの娘。ゴッドキラーの剣を持つ
トレバー…アメリカ軍の大尉でスパイ。ドイツで開発される新兵器の情報を持つ
モーガン郷…イギリスの政治家で影ながらダイアナ達をサポートする
一言コメント:女は強し!
感想(ネタバレ注意)
「DCエクステンデッド・ユニバース」の一作であり、DC系で久しぶりに高評価を得た作品です。
今までのアメコミと違い、女性が主人公であり、逆に男性がヒロイン的な役割を担ってる本作。
私の感想としては、普通に面白かったかなと
本作を一言で言うなら、大きな欠点がない佳作。
今までのアメコミ映画は、ストーリーが酷いとか、コイツ気に食わないとか、色々な不満があるのが普通でしたが、本作ではそういう欠点がないのが特徴です。
逆に言うと、突出したものがない映画、ともいえますが。
そして内容部分ですが、ストーリーとしてはごく平凡。
世間知らずな女の子が外の世界を知って、そして現実を知って成長していくという良くある内容です。
ただ、面白いなと思ったのは、それを戦争中という状態の中で描く事。
戦争の現実(いつでも市民が犠牲者)を描き、その残酷さや悲しさを描きつつアメコミ風味に仕上げてるのは良かったです。
というか、ネタバレになるけどトレバーが死んだのは本当にビックリした。
最後まで、「実は生きてるんじゃ?」と思ってました。
愛する男の死を乗り越えて強くなる、というダイアナの成長も良かったですね。
あと、出てくる人物達が好感が持てる人が多いのも、本作の魅力かなと。
女性が主人公の映画らしく、本作は魅力的な女性が多く出てきます。
私が特に好きだったのは、アンティオペ!
アマゾン最強の戦士でありながら、ダイアナ最大の理解者。
強さも人としての優しさも全てが魅力で、正直トレバー以上に死んだのが悲しい人物でした。
演じてるロビンライトも最高です。
また、トレバーの秘書エッタも、明るく話を盛り上げてくれて良かったです。
ただ、一つ気になるのは、敵であるアレスの「目的」。
人間は屑だから撲滅するぜ☆って、もう聞き飽きたわ!
いわゆる神が倒すべき敵だと、大体敵が攻撃する理由はこれなんだよね。
人間に絶望して、滅ぼしてやると決意する。
たまには他の理由で神が暗躍する話が見たいわ。
あと、モーガン郷がアレスだった、というのもわかりやすすぎる。
もっと捻った人が黒幕であってほしかったよね。
気になるのはそこだけで、後はアクションもストーリーも全体的に粗がなく良く出来た映画だと思います。
粗がなさすぎて、特に語る事もないくらい(笑)
あと、この映画の監督が「モンスター」で脚本・監督だったパティ・ジェンキンスだったのは驚きました。
「モンスター」はシャーリーズ・セロンとクリスティーナ・リッチの演技、作品全体を覆う薄暗さが好きで、傑作だと思ってるので、そんな映画を作ったパティ氏が同じく「女性」を前面に押し出した本作の監督に選ばれたのは納得ですね。
酷評続きのDCコミックスで久しぶりのヒット作、映画好きもアメコミ好きも満足できる映画になってるので、気になる人はぜひどうぞ。
個人的点数:65点
(トレバーのラストの大活躍に注目!)