パシフィック・リム
あらすじ
2013年8月、太平洋グアム沖の深海に異世界と繋がる割れ目が生じ、そこから現れた怪獣がサンフランシスコを襲撃。米国はなんとか撃破することに成功するが、その後も別の怪獣が次々と出現するようになったため、怪獣迎撃用の巨人兵器イェーガーを建造して怪獣に対抗する。
2020年2月、イェーガーのパイロットであるローリー・ベケットは、同じくパイロットの兄ヤンシーとともにイェーガー「ジプシー・デンジャー」に乗って怪獣を迎撃するが、兄ヤンシーが戦死してしまう。そして、世界の首脳陣はイェーガー計画を中断し、世界各国に巨大防護壁を建造する「命の壁計画」によって、徹底した防御策に出ることを決定した。
2024年、パイロットを辞めて壁の建造に携わっていたローリーに元上官のペントコストが現れ、異世界と繋がる深海の割れ目を破壊する計画に参加するよう求める。そして、香港の基地で「ジプシー・デンジャー」に共に乗るマコと出会う…。
登場人物
ローリー…イェーガー「ジプシー・デンジャー」の元パイロット
森マコ…日本人でイェーガーの研究者。ローリーのパートナーになる
スタッカー…環太平洋防衛軍 (PPDC) の司令官で、ローリーとマコの上司
チャック…ハークの息子でパートナー。強気で負けず嫌い
一言コメント:定番でも燃えるものは燃える!
感想(ネタバレ注意)
芦田愛菜ちゃんや菊地凜子さんが出演している事でも有名な本作、日本のロボットアニメや怪獣アニメを実写化したような映画です。
エヴァンゲリオンが好きな私は、大好物でした。
主人公は辛い過去がありつつも復帰、そこには嫌味なライバルや懐かしい友人等がいて、パートナーのヒロインと共に挫折を経験しつつも地球のヒーローになっていくという日本のロボットアニメかのようなストーリーです。
日本のロボットアニメでは大抵1人が操縦しますが、この映画のロボット「イェーガー」は2人乗りで、なおかつ2人がシンクロしないと操縦できません。
その為、急造のコンビでは満足にイェーガーを動かすことも出来ないのです。
イェーガーはローリーとマコが乗るものも含め4体登場するんですが、ローリー達が乗る「ジプシー・デンジャー」とハーク達が乗る「ストライカー・エウレカ」以外の2体がほとんど活躍しなかったのは残念ですね。
中国で作られた「クリムゾン・タイフーン」と、ロシアで作られた「チェルノ・アルファ」、それぞれの搭乗者も面白そうな人達なのに、ほとんど掘り下げられることなくあっさり死んだのは残念でした。
4体の共闘とか見てみたかった。
ハーク達の機体3体でも倒せなかった怪獣をバカにされてたローリー達が倒すシーンは確かに燃えたしカタルシスもあったんですが、他の2体どころかローリーに嫌味を言っていたエースのチャック達もあっさり怪獣にやられちゃって、よくこの3体で今まで地球を防衛できてたなと逆に不安になりました。
これ以上耐えられない!となった地球側は怪獣達が出現する割れ目を破壊する事を決行するんですが、怪獣が出現し始めた初期にそうしとけばよかったんじゃ…?というツッコミは野暮ですかね。
そして人類と怪獣達との最終決戦に突入するんですが、これが結構燃えました!
マコの父親的存在の司令官スタッカーは怪獣を巻き込んで自爆と言う名誉の死をするし、チャックも「後はお前達に任せたぜ…」的にスタッカーの自爆に付き合ったり。
そして、そんな息子の偉大な姿を見て司令室で涙するハークだったり。
スタッカーとチャックの命がけのアシストを受けて自分達もろとも割れ目を破壊しようとするローリー達がいたり。
ロボットアニメの最終回を見ているかのような怒涛の展開でした。
ラストがハッピーエンドなのも含め。
この最終決戦は定番な展開だろうが私は凄い好きです。
定番な展開でも視聴者を飽きさせずに燃えさせるのはやっぱり制作側の魅せ方が上手いんでしょうね。
全体としては、ストーリーは勿論の事イェーガーと怪獣との戦いは迫力あって凄かったし、登場人物も魅力的でよかったと思います。
唯一の不満は、ローリー達の乗る「ジプシー・デンジャー」以外の機体がたいして活躍していない事でしょうか。
チャック達の「ストライカー・エウレカ」も最新鋭でエースという触れ込みなのに基本的にかませ扱いでしたから。
制作が決まっている続編では、他の機体ももっと活躍できるといいですね。
日本のロボットアニメ好きは間違いなくハマる映画だと思います。
個人的点数:80点
(イェーガーVS怪獣の戦いは迫力あり!)