キュア 禁断の隔離病棟
あらすじ
NYの金融会社で働くロックハートは会社に不正がバレ、それを秘密にする見返りにアルプスの療養所にいる社長を連れ戻すよう言われる。
ロックハートは療養所に向かうも、院長のヴォルマーは社長の退院を許可せず、また社長自身も退院を嫌がる。
何度か病院に通う中、ロックハートは交通事故に会い足を骨折、療養所に入院を余儀なくされてしまう。
そして、入院中にロックハートは療養所の「異常な姿」を目撃してしまい….。
登場人物
ロックハート…金融会社で働くエリート。会社の命令で社長を連れ戻す
ハンナ…療養所にいる唯一の「若い少女」。自分を特別だというが…。
ヴォルマー院長…療養所を運営する
一言コメント:ヒロインのビジュアルって意外に大事
感想(ネタバレ注意)
ゴア・ヴァービンスキー監督によるサスペンスホラーです。
本作はつまんなくはないんですよ、決してつまらないわけではない。
でも、何かどっかで見たような既視感が拭えないんだよなあ…。
個人的にこれはどうなの?という、気になる点をいくつか紹介したいと思います。
まず、真相がわかりやすすぎること。
ハッキリ言って、院長=過去に禁断の行為をしてた兄の方っていうのは、わかりやすすぎるわ
この療養所があったところでは、実の兄妹が子供を作ろうとし、それを周囲の人間に気味がられて妹が殺されたという歴史があったんだけど。
その話が出た時点で、院長=兄ってすぐにわかったよね
映画好きでこれに気づかない人はいないと思う。
んでその後、ハンナはこの時の兄妹に出来た娘って事も終盤判明するんだけど。
これもその前から薄っすら気づいちゃうよね。
ハンナは明らかに浮世離れしてるからその辺にいた子を連れてきたわけじゃないし、妹は死んだとハッキリ言われてるから、もう娘しかないじゃん。
本作で一番重要な「真相」部分が早期に想像しやすいってのは、サスペンス映画としてどうなの?
そして次は、尻すぼみになってくストーリー。
最初のドキドキ感はほんとに凄かったんですよ。
明らかに異様な雰囲気のある療養所。患者も医者も、そこにいる人全てが何か怪しげ。
「ここにはどんな秘密があるんだ?」とほんとにワクワクしました。
けどね、中盤以降からどんどんこのドキドキが尻すぼみになってく。
真相部分がわかりやすくても、ストーリーが盛り上がるなら全然いいんですよ。
でも本作は全然そんな事なく、むしろ終盤になるほどつまんなくなっていきます。
洗脳状態から唐突に我に返るロックハート、なぜか始まるロックハートと院長のハンナ争奪戦。
見てるこっちは??状態だよね。
ハンナを助け出そうとするほど仲良かったっけ?ちょっと一緒に外に出掛けただけで仲良くなった設定なの?と疑問に。
そもそも、患者の遺体をウナギに食べさせて証拠隠滅してるけど、患者の家族が「遺体はどこ?」と普通騒ぎだすんじゃないの?とか。
療養所に勤める人達も若返りの水を飲んで生き長らえてるの?とか。
気になる事をスルーして終わるのはどうなの?と思いました。
そして、最後。ヒロインが可愛くない問題
本作のヒロイン、ハンナはミア・ゴスが演じてるんですが、ハッキリ言って可愛くないです。
老人ばかりいる療養所の唯一の若い女、一度も外界に触れたことがない世間知らずの女の子、設定だけを見ると透明感がある美少女、と想像するじゃないですか。
でも実際は〇スなのは、ガッカリです。
もうちょっと他に可愛い子いなかったのかなあ?
観終わった感想としては、全体的に面白くないけどつまらなくもない、言わば普通なのが本作かなと思いました。
というか、サスペンス、ホラー、ちょっとしたグロ要素と恋愛?要素、とにかく全部入れりゃ文句ないだろ!みたいになってて、そこがもったいないというか、既視感を感じる部分なのかなと。
本作は期待せずに見れば意外に面白いかもしれませんね。
個人的点数:53点
(院長の仮面の下の素顔に注目!)