コンゴ
あらすじ
ダイヤモンドを利用したレーザー光線でレーザー産業の独占を目論むアメリカの通信大手トラヴィコム社が、中央アメリカのコンゴに眠る未開拓のダイヤモンド鉱床を調査するために調査隊を派遣したが、消息が絶たれてしまった。
トラヴィコム社の社長トラヴィスは、社の企画顧問カレンを手話を話せるゴリラを現地に返すためコンゴに向かおうとしている、霊長類学者ピーターの一行に身分を隠して同行させる。
彼らは政情不安定な現地でゲリラの攻撃や大自然の脅威に直面しながらも、ついに鉱床のある場所にたどり着くが…。
登場人物
カレン…トラヴィコム社の社員。元CIA
ピーター…霊長類学者
モンロー…現地コーディネーター
ヘルケマー…ソロモン王の秘宝を探す冒険家
エミリー…手話を話せるゴリラ
一言コメント:駄作というのはこういうものさ
感想(ネタバレ注意)
なんていうか、何をしたかったのかわからない映画でした。
この映画、いろんな要素が詰め込んであるんですよ。
謎の生物に襲われて壊滅した調査隊を探すというスリラー&パニック映画的要素、ゴリラのエミリーとピーターの触れ合いや信頼関係を描いたヒューマン映画的要素、未知のジャングルで自然や動物に襲われながらも目的地を目指す冒険映画的要素。
その他にもたくさんの要素が詰め込まれてるんですけど、そのどれも全てが中途半端なんですよね。
美味しいところを少しずつつまみ食いしようとしたけど失敗したような。
設定とか展開にも色々無理あるし。
まず、コンゴのジャングルにつくまでに時間かかりすぎ。
会社のアレコレやらピーターの事情やら実際にコンゴについての揉め事やらに時間取り過ぎてジャングルにつくまでに40分くらい使ってました。全100分の映画で。
いざジャングルについて冒険映画的な展開が始まると思ったら、夜に川を渡るとかいうポカをやらかすし。
動物についてたいして詳しくない私でも、夜は活発になる動物が多いから夜に行動するのは控えた方がいいというくらいの知識はあります。
モンローやらその手のプロの人達が、急いでたとはいえそんな初歩的なミスをするってありえないでしょ。
案の定動物に襲われてるし。
目的の場所についたら「ソロモン王の遺跡」があり、これからこの遺跡を探検するのかとワクワクしていたら白いゴリラに襲われたせいで探検時間も短いし。
この白いゴリラはソロモン王が自分の宝を守る為に調教した見張り兵で逆にソロモン王やその仲間達はこの白いゴリラに逆襲されて絶滅した~という展開になるのですが、そもそも何でこのゴリラ白いの?
カレン達は当たり前のように白いゴリラを受け入れてるけどさ。そこは気にならないのか。
この白いゴリラ達の住処に「ソロモン王の秘宝」であるダイヤモンドの鉱床があったわけですが、周りを白いゴリラに囲まれてるのに平然と会話してるカレン達に違和感しかない。
周りにいる白いゴリラはあなた達の仲間を襲って殺した狂暴な動物なんですが?
壊滅した探検隊の一員でトラヴィコム社の社長の息子でカレンの元婚約者という色々美味しい設定を持ってた人間は、実は生きてて色々起こるのかなと思ってたら普通に死んでるし。
社長の息子はまだしもカレンの元婚約者って設定っている?
こんだけソロモン王の遺跡を探索したり、白いゴリラに襲われたりで冒険映画的要素を出しまくってたのに、最後の最後はピーターとエミリーのお別れというヒューマン映画的要素で〆るしさ。
なんていうか、冒険映画だと思ったらヒューマン要素をねじ込んで、謎の生物に襲われるパニック映画だと思ったらこの謎の生物が出てくるのが遅すぎと、とにかくちぐはぐな印象です。
せめて白いゴリラが遺跡だけじゃなくジャングルでもカレン達を襲ってきたりしたら、「こんな奴らがいるなんて…遺跡に行くと何が起こるんだ?」と見てる方もワクワクできたのに。
終盤ちょこっと出てきてたいした説明もなく退場って、白いゴリラ達は一体なんだったんだという感じ。
私もそれなりに映画を見てきたと思っていますが、「駄作」というのはこの映画みたいな作品をいうんだと思いました。
個人的点数:28点
(絶賛行方不明中の社長の息子でカレンの元婚約者の結末に注目!)