サラマンダー
あらすじ
西暦2020年、世界は巨大な竜「サラマンダー」によって支配されていた。
6500万年前に恐竜を喰らい長い眠りを得て突如地底から現れたサラマンダーは爆発的な繁殖能力で数を増やし、世界中の約50億人の人々を餌にしていったのだ。
大空を自在に飛ぶことができる巨大な翼と、既存兵器によるほとんどの攻撃を受け付けない強固な鱗を持ち、そして全てを焼き尽くす炎を口から放つ無数のサラマンダーに人々は成す術がなくサラマンダーから隠れるようにひっそりと暮らすしかなかった。
そんなある日、ノーザンバーランドの要塞で仲間たちと共にサラマンダーから隠れ住んでいたクインは、ヴァン・ザン率いるアメリカ義勇軍に出会う。
サラマンダーを仕留めたことがあると言うヴァン・ザンは、共に立ち上がろうとクイン達に呼び掛けるのだった。
登場人物
クイン…要塞のリーダー。サラマンダーの最初の一匹を見たことがある。
ヴァン・ザン…アメリカ義勇軍のリーダー。サラマンダーを殺した男
デイヴ…クインの親友で良き理解者
一言コメント:外は固くて中は柔らかいもの、その名はサラマンダー!
感想(ネタバレ注意)
クリスチャン・ベール、マシュー・マコノヒー、ジェラルド・バトラー出演の怪獣映画です。
一言でこの作品を説明するならば、金を賭けた駄作といった感じ。
色々突っ込みどころが多い作品でありますね。
昔、恐竜を絶滅させたサラマンダーは人類が繁栄するのを地下で眠りながら待つことに。そのサラマンダーが現代によみがえって人間ヤバイヨ―といった感じのストーリーです。
まず、肝心のサラマンダーについて。
核ですら倒せないのに人間が放つ矢で簡単に倒せちゃうのってどうなのよ。
一応口の中に放てば効くという設定でしたが外皮は核にすら耐えるのに中身は矢一本にすら弱いってどんな体のつくりしてんのよ。
というか世界の精鋭であるはずの軍人たちはサラマンダーの口の中に爆弾を入れるという方法すらためさなかったのかと。
サラマンダーはメスが卵を産んでオスが孵化、そのオスは世界に一匹しかいないという逆女王蜂みたいな世界のようですが、この設定もよくわかりません。
あえて逆にする必要性もなく素直にメス一匹が卵を産むという女王蜂スタイルじゃダメだったのかと。オスが世界に一匹っていう設定が生かされる場面は全くありませんし。
出てくる人間達も突っ込みどころが多く、まず主役のクイン。
「サラマンダー殺せるぜ」というヴァン・ザンの言葉に惹かれて要塞に招き入れたのに、いざヴァン・ザンがサラマンダーを目の前で殺したら「お前のせいでサラマンダーが来た」と言わんばかりにブチ切れるのってどうなの。
ヤバい奴らなのはわかってて親友の警告を無視して招き入れたのは自分だろと。
そのヴァン・ザン。
ラストのサラマンダー戦で、突然サラマンダーに向けてダイブして自ら食われた時は「こいつ頭おかしくなったの?」と疑いました。
確かにこの映画笑いどころ少ないけど、まさか自ら体を張って笑いを取るとは…。
最初から最後までヤバい奴というイメージしかないですヴァン・ザン。
ヒロインのアレックスは最初は勇ましくクインを励ましてたのに義勇軍が全滅したあたりから急にビビッて「勇ましいヒロイン」から「ただの守られるヒロイン」になったのは残念でした。
ストーリーも気になるところが多くて、矢で簡単に死ぬサラマンダーもそうですけど、人間(エサ)が減って共食いを始めたサラマンダーを見て今まで通りサラマンダーに隠れてひっそりと暮らしてればその内サラマンダーのほうが先に滅びんじゃね?と思ったり、クインに反抗的で義勇軍についていった家族をそこそこ引っ張ってて何か意味あるのかな?と思ったら義勇軍と一緒にサラマンダーとやられてて何の意味もなかったりとか。
最後のサラマンダーとの戦いでクインがサラマンダーを倒す矢を落としてしまううっかりミスをしちゃうドジッ子だったりとか、色々酷かったです。
唯一良かったところはサラマンダーのデザインかな。
本当の竜といった感じでかっこよくてよく出来たデザインだと思いました。
映画としては、ネタにもしにくい駄作だと思います。
個人的点数:50点
(サラマンダーのデザインに注目!)