呪い襲い殺す
あらすじ
レインは親友のデビーの突然の自殺に落ち込んでいた。
デビーの遺品から小さい頃デビーと共に行ったウィジャ・ボードを見つけ、レインはそれを使ってデビーの霊を降霊させようと思いつく。
ところが、一緒にウィジャ・ボードを行った友人たちが次々と謎の出来事に見舞われていく。
再びウィジャ・ボードを行ったレインは、呼び寄せた霊がデビーではないと気づく。そして「デビーではない」 霊はレインに忠告をしてきて…。
登場人物
レイン…親友のデビーの自殺の真相を探ろうとウィジャ・ボードを行う
デビー…突然自殺したレインの幼馴染で親友
サラ…反抗期なレインの妹
トレバー…レインの彼氏
ピート…デビーの彼氏
イザベル…レインとデビーの友人
一言コメント:ピンチの時ほど人間性って出るよね
感想(ネタバレ注意)
物凄いシンプルでわかりやすいタイトルのティーンエンジャー向けホラーですが、
これが意外にもよかったです。
日本でいうこっくりさんという「ウィジャ・ボード」がメインのストーリーなんですが。
そこそこの怖さと先が気になる展開とどんでん返しもありで、それなりに上手くまとまっていた映画だったと思います。
「ウィジャ・ボード」で呼び出した霊が実はデビーじゃなくて他の霊だった…というよくある展開なんですが、この「他の霊」であるドリスの初登場はちょっと怖かったですね。
真横にいるだけじゃなく、口が縫われているという衝撃な姿でしたから。
でも、その後のドリスの母親の方が100倍怖かったですが。
大きく口を開けて走ってくるのはさすがに反則でしょ(笑)
そして「ウィジャ・ボード」を行ったレイン達に超常現象が起こるようになり、ついにはイザベルが死んでしまうんですが、アレですね、人間って追い詰められた時ほど人間性って出ますよねホント。
デビーの恋人だったピートは怖い気持ちを隠しながらもレインに付き合いデビーの家を捜索してドリスの秘密を一緒に探してくれたのに、冒頭では明らかに良い奴そうだったレインの恋人トレバーは一緒に捜索どころか「お前が巻き込んだせいでイザベルは死んだ!」とレインを責め立てるって…。
この恋人、よかったのは最初だけでどんどん行動も言動も屑になってくんですよね。
しかもたいした見せ場もなくあっさり死んじゃうって、スタッフに嫌われてたのか?というほどの冷遇ぶりです。
まあトレバーの扱いが酷かったおかげでティーンエイジャー映画特有の若いカップルのイチャイチャシーンがなかったので良しとしますが(笑)
ドリスの姉いわくドリスの母親がデビーを殺した犯人→母親に殺されたドリスの遺体から縫われた口を解けばドリスが母親倒してくれる→ドリス母を倒すも実はドリスが真犯人でしたという展開はスピード感もあってよかったですね。
別れの挨拶をしてないからレインに呼びかけられたら逆らえないっていうのは地味におもしろかったです。
そしてドリスに腕をねじられるという地味に嫌な攻撃をされていたレインを助けにデビーが現れたのはちょっと感動。
結局最初から最後まで相思相愛だったのはこの二人だけでしたね。(トレバーなんて最初からいらなかったんじゃ…)
ドリスがデビー達を殺したんだけどドリスは母の交霊術の被害者で悪霊に取りつかれてただけ、ドリス母はドリスをそんな風にして殺した加害者だけど死んだ後もドリスを復活させないように見張ってたという、どっちも被害者で加害者な感じも好きです。
あと地味に嬉しかったのがリン・シェイが出ていたこと!
「インシディアス」での人の良さそうな霊能者役が有名ですがこの映画ではドリスの姉役でレイン達を騙すという役を演じていました。
名脇役って感じで好きな女優さんです。
最終的にはレインとサラ姉妹が生き残るんですが、この二人不仲で色々事情がありそうなのにその辺が全く描写されずに仲直りしちゃったが残念ですね。
最終的に二人を生き残らすならもう少しこの二人の関係性の描写を重視してもよかったのでは?
そこはちょっと残念な部分ですね。
ストーリーもホラー的怖さも可もなく不可もなくでそこそこ上手くまとまっていた作品だと思います。
ティーンエイジャー向けと敬遠せずにホラー好きもそうでない方もぜひ。
意外とおもしろいですよ。
個人的点数:60点
(ドリス母の衝撃の初登場シーンに注目!)