アリス・イン・ワンダーランド
あらすじ
不思議の国での冒険から13年後。
19歳となり、最愛の父親を亡くしたアリス・キングスレーはパーティに出席していた。
だが、このパーティーはアリスの母と姉が極秘裏に企画したアリスの婚約パーティだった。
アリスは貴族の御曹司・ヘイミッシュから求愛されるが、突然の出来事に混乱してその場から逃げ出してしまう。
そんな時、アリスはチョッキを着た白ウサギを追って、幼少時代に訪れた不思議の国へ再び迷い込み、そこでかつて出会ったマッドハッターやチェシャ猫達と再会する。
だが、不思議の国は13年前とは一変しており、赤の女王に支配された暗い世界と化していた…。
登場人物
アリス…不思議な夢に悩まされる19歳
マッドハッター…帽子屋。お茶会の参加者
赤の女王…不思議の国の支配者。妹である白の女王に嫉妬している
白の女王…赤の女王の妹。穏やかな性格で周りの人間に好かれる特性持ち
ハートのジャック…赤の女王に従う騎士。野心持ち
一言コメント:大人になるって辛い事なの
感想(ネタバレ注意)
「不思議の国のアリス」をモチーフにした、ティム・バートン監督作品です。
ジョニー・デップやアン・ハサウェイ、ヘレナ・ボナム=カーターなど豪華キャスト出演でも有名ですね。
ストーリーとしては「不思議の国のアリス」の後日談ということになります。
なんていうか、ティム・バートンワールド炸裂といった作品ですね。
舞台は不思議の国なので、CGやらなんやらがフル活用されてとても鮮やかな世界観になっています。
そんな鮮やかな世界に白猫やらチェシャ猫やらが出てきたら、興奮せずにいられますかって(笑)
最初からアリスが大きくなったり小さくなったりして原作のストーリーをなぞってみたり、かと思えば赤の女王やらマッドハッターやらキャラ濃いのが続々登場して最初からフルスロットル全開といった感じでした。
ストーリー的には悪い赤の女王をみんなで倒そうぜ!というよくある感じなので突出するものはないんですが、問題なのは登場人物達。
可愛いチェシャ猫とかジョニデ演じるマッドハッターもよかったんですが、私が気になったのは赤の女王。
私、赤の女王好きです(断言)
いやなんか性格と言い見た目と言い、私のツボなんですよね。
誰にでも好かれる妹に劣等感を持つ姉。向こうは美人なのに自分は頭でっかちの見た目。みんなに優しい妹とワガママでエキセントリックな自分。
ほら、赤の女王を嫌いになれる人いるの(笑)?
自分が嫌われてるのもわかってるし孤独感も強い。そんな赤の女王をなんか嫌いになれないんですよね。
またヘレナの演技もいい!これ本人ノリノリで演じてるんだろうなあ。
見た目といい内面といいヘレナの演技といい完璧でした。
一方の白い女王は出番の少なさとか見た目や性格のインパクトの薄さでイマイチ印象に残りませんでした。ただのアン・ハサウェイといった感じですね。
勿論、アンは白い女王を完璧に演じ切っていたとは思いますが。
マッドハッター演じるジョニデはいつもの色物ジョニデといった感じ。
というか、マトモな演技&見た目のジョニデをしばらく見てない気がするのは気のせいですか。
色物俳優街道まっしぐらといった感じですね、ジョニデ。
主役のアリスは印象薄いなあ。見た目も特別可愛いわけじゃないし、演技的にも突出したものはない感じ。
周りが濃いキャラに囲まれてるというのもあるけど、それでもちょっと地味過ぎる気がしました。
周りを引き立てるタイプの主役って感じですね。
最後の不思議の国から現実世界に戻らなきゃいけないシーン、アリスの反応があまりにもあっさり過ぎてそれでいいの?と思ったり。
「また会えるから寂しくない」的な事を言ってましたが、アンタ13年間も来なかったばかりかこの世界の事すっかり忘れてたじゃん!と突っ込みたくなりました。
まあアリスも大人になったからね、仕方ないね。
大人になるって辛い事です。
全体的に「不思議の国のアリス」の続編というよりも、ティム・バートンワールド炸裂のティム・バートン映画といった感じになってます。
豪華キャスト集結で素晴らしい演技も見せていますので、大人でも十分楽しめる内容ですし子供にもオススメですよ。
最後にこの映画で私が一番好きなシーンは、誰が白の女王の戦士になるかで揉めている時、マッドハッターや白の女王&その側近含むその場にいた全員が無言の圧力をアリスにかけるシーンです。
「空気読め」ってこういうことを言うんだなと思いました。
個人的点数:74点
(ヘレナ・ボナム=カーター演じる赤の女王のワガママぶりに注目!)